WOODY PUDDY

サラリーマンおもちゃに出会う #01 「ウッディプッディのおもちゃに出会う」

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私は現在、静岡県にある『焼津おもちゃ美術館』というところで、様々なおもちゃをお客様にご紹介したり、プライベートでもおもちゃを作ったりと、朝から晩まで木のおもちゃに囲まれて暮らしています。

そんな私ですが、ほんの数か月前までは、東京で普通の会社員、それも木や子どもには全く縁のない会社で働いていました。そんな私がある日、『東京おもちゃ美術館』で木のおもちゃと出会い、5年ほど「おもちゃ学芸員(※)」というボランティアとして通ううちに、徐々にその世界に引き込まれて、ついに転職して現在に至ったわけです(そのお話はまた次の機会に…)。

今回のコラムでは、そんな木のおもちゃが大好きな私が、ウッディプッディのおもちゃの中で特に好きなおままごとをご紹介します。ぜひ、今後のおもちゃ選びにお役立ていただけたら嬉しいです。

※おもちゃ美術館でおもちゃと遊びを来館者に伝える「遊びの案内人」

はじめてのおままごと スウィーツパーティーセット


私が普段勤めている「焼津おもちゃ美術館」にも、ウッディプッディのおもちゃがいくつか展示されており、こちらの『スウィーツパーティーセット 2021』もその一つ。ここに含まれる『アイスクリームセット』は、今年の『GOOD TOY AWARD 2021』にも選ばれました。今後さらに注目を集めるかもしれません。

このアイスについて私が「いいな」と思ったポイントは、子どもの手に優しい絶妙な磁力の強さ。一つ一つのアイスと、それをすくうスプーンには、それぞれ中に磁石が埋め込まれています。アイスの上にスプーンをかざすと、ぱちっと優しくくっついて、それをコーンの上に移して遊ぶことができます。

こちらは3歳児さん以上を対象としたおもちゃですが、2歳児さんくらいのお子様でもスムーズに取り外しができるので、兄弟姉妹や、歳の少し離れたお友達と一緒に遊ぶ際にも、同じように遊べて楽しいだろうなぁと感じました。

ちょうど先日、おもちゃ美術館で「4段乗せられた!」と喜んでいる娘さんとお母さんがいらっしゃいました。娘さんが喜び、その姿を見てお母さんが喜び、そんなお母さんの様子をみてさらにやる気になって夢中で遊ぶ娘さん。あんな時間を作ってくれるおもちゃって、本当にいいなと思います。

はじめてのおままごと 焼き魚セット


正式に「焼津おもちゃ美術館」に勤める前は、「東京おもちゃ美術館」で「おもちゃ学芸員」としてボランティア活動していました。そんな時に出会ったのが、こちらの焼き魚セット』。初めて見た時は「こんなおもちゃがあるんだ!」と驚いたのを覚えています。

三枚におろせる焼き魚と卵焼き。納豆の乗ったごはんに、出汁の種類(色)が選べるお味噌汁。申し分ない和定食が完成です。セットには焼き網、包丁、まな板などもあるので、魚を切るところから始まり、お皿に盛り付けて、「いただきます」までしっかり再現できる。滑り止めのついた本物さながらのお箸もついているので、遊びがそのままお箸の練習にもなります。

子どもは、おままごと遊びを通して大人の振る舞いを真似るほど、その遊びに夢中になります。この焼き魚セットでは、作る、配膳する、食べると、一連の動作がしっかり反映されているので、美術館で遊ぶ子どもたちも、たっぷり遊べて満足げです。

そんな子どもたちの中でも、既に料理姿がサマになっている子もいます。きっと、普段からお母さんや家族が料理する姿を見ていたり、お手伝いをしているんでしょうね。ママに褒められ、まんざらでもない笑顔を浮かべる子どもたちからいつも元気をもらっています。

はじめてのおままごと 和菓子セット


アイス、焼き魚と来て、また甘いものに戻ります。最後は今年発売された『和菓子セット』

和菓子をテーマにしたおままごとって、よくありそうだなと思いきや、コレがなかなか珍しいんです。日頃おもちゃに触れる私も、今作を見て「そう来たか」と思いました。たい焼きやどら焼きは、身近なお菓子でありながら、おもちゃとして見ることはそうそうありませんでした。

そんな和菓子がたくさん詰まったセット。私がおすすめなのは、テーマごとに和菓子を揃えて遊んでみることです。色や形もそうですが、実際の和菓子は、季節を反映した材料やデザインが特徴ですので、これをきっかけに季節のお話など家族の会話が広がるとうれしいですね。

さらに商品ページでは、その和菓子が生まれた背景なども紹介されています。一つ一つの和菓子に、どんな思いが込められているか、どんなきっかけで生まれたか。そんな豆知識と合わせて遊んでみると、和菓子のかわいさや美味しさに加えて、日本の四季や文化についても、楽しく学べるのではないでしょうか。

個人的には「らくがん」をラインナップに加えるセンスに花まるを付けたいです!

ライター:楠慎也(くすのき しんや)

おもちゃコンサルタントマスター。2016年から一般企業で働きながら「おもちゃ学芸員」としてボランティア活動を開始。2021年5月に特定非営利活動法人「芸術と遊び創造協会」へ転職。現在は静岡県『焼津おもちゃ美術館』に勤務。

『焼津おもちゃのもり美術館(公式サイト)』