WOODY PUDDY

ウッディプッディ物語⑬ オープンから2か月―現実という波

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オープンから2か月。

オープンから2か月。

あの熱気は、もうありません。

六甲アイランドや近隣のご家族が、
お子さんを連れて遊びに来てくださる。
それは本当にありがたいことでした。

でも――

オープン初日のあの人波は、
まるで幻だったかのように消えていました。

平日の売上、3万円。
土日で15万円前後。
月商は100万から多くて150万円。

家賃と電気代で、ほぼ終わり。

つまり、大赤字。

「これで、いつまで持つのか?」

毎日がその計算でした。

通帳の残高は、
ジェットコースターのように減っていく。
いや、ジェットコースターならまた上がりますが、
これは下がる一方。

底は、もうすぐそこかもしれない。

夜、眠れません。

天井を見ながら、
頭の中では数字だけが回り続けます。

周囲からは言われました。

「計画性のない社長やな。」

ぐうの音も出ません。

しかも、店舗契約は10年以上残っている。
契約は守らなければならない。

金融機関からは説明を求められる。

逃げたい。

どこか遠くへ消えてしまいたい。

正直、そう思いました。

でも――

私はヨット部出身です。

海の上で、
嵐が来たからといって船長が逃げることはできない。

船長は最後まで舵を握る。
乗組員を守る。

会社も同じです。

社長は社員を守らねばならない。

しかし、この状態では守れない。

まさに四面楚歌。

身動きが取れない。

このまま近隣顧客だけでは、
商売は絶対に軌道に乗らない。

阪神間の外に出なければならない。

「外へ出るしかない。」

そこで決断します。

東京へ。

起死回生をかけて、
東京ビッグサイトで開かれる
東京ギフトショーに初出展する。

時は9月初旬。

荷物をトラックに積み込み、
社員5〜6人で上京。

3小間を借りて、勝負。

後がない。

もしここでダメなら――
本当に終わるかもしれない。

恐怖と不安を抱えながら、
私たちは東京へ向かいました。

さて、この賭けは吉と出るか、凶と出るか。

物語は、ここから大きく動き始めます。

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