六甲アイランドで始まった新しい冒険

2005年9月。
私たちはついに、神戸・六甲アイランドに新しい店舗の賃貸契約を結びました。
夢が、ひとつ現実に近づいた瞬間でした。

内装工事が始まり、店の姿が少しずつ形になっていく。
しかし、心の中は喜びよりも――焦りでいっぱいでした。

オープンは翌年2006年2月。
試作商品の船積みは12月。
「えっ、あと3か月もない⁉」
まさに時間との戦いの始まりでした。
でも、立ち止まるわけにはいきません。

そう、私たちはこの時、初めて小売りに挑戦することを決めたのです。
もちろん、不安は山のようにありました。

店舗経験者を5人募集し、30代から40代の頼れる仲間たちが集まってくれました。
しかし――ここからが本当の“冒険の始まり”でした。

JANコード? 聞いたこともない。
包装はただのOPP袋。
「これで本当に売れるのだろうか?」
そんな疑問が何度も頭をよぎります。

それでも、発注は進めなければなりません。
扱う商品は玩具や雑貨だけでなく、ベッド、机、本棚、椅子などの木製家具
どれも天然木を使った本格的なものでした。

けれどその分、とにかく重い!
ようやく届いた家具の梱包を開けると――
「ガッシャーン!」という音とともに、壊れているものがちらほら。
組み立て部品が足りない。ねじが入っていない。
もう、どうしたらいいのか…。

悔しくて、情けなくて、涙が出た日もありました。
けれど、不思議と心の奥には、
「絶対にやり遂げたい」という強い気持ちが灯っていました。

そう、このときがまさに――
挑戦と覚悟のはじまり

六甲アイランドでの“ウッディプッディ冒険物語”は、
ここから、たくさんの涙と笑顔を重ねながら続いていくのです。