【コラム】子どもや動物に対して、無意識に高い声になってしまう現象「マザリーズ」を知っていますか?

 

明けましておめでとうございます。

みなさんは楽しいお正月を過ごすことができたでしょうか?

 

私はコロナの影響を鑑みて、今年も帰郷せず、自宅でペットのカメと2人で過ごしました。

 

窓の外からは絶えず家族や知人と楽しげに話す声が聞こえます。そのせいか、いつもより孤独感が増し、気づけばずっと亀に語りかけていました。

 

「かめしゃん。お腹すいた?」

「ご飯美味しいね〜?」

「今日はあったかいから、ひなたぼっこしよっか?」

 

我に返ると「自分って寂しいなぁ…」と落ち込んでしまうのですが、そんな時ふと「なんでこんな高い声で話しかけちゃうんだろう」と疑問に思い、スマホでググってみました。

 

すると見つけた、こんな言葉。

 

マザリーズ(motherese):

自分よりも幼い存在・弱い存在に対して無意識に抑揚のある高い声で話しかけること

 

みなさんはこの「マザリーズ(別名:対乳児音声=Infant Directed Speech)」という言葉はご存知でしたか?

 

「〇〇ちゃん、元気だった?」

「どうしたの〜?ねむねむになっちゃったの?」

「あ!ぶーぶーがきたよ〜!」

 

など、幼い子どもに対しては、高い声で抑揚をつけ、そして顔をゆっくりと見ながらお話される方がほとんどだと思います。

 

さらにこの現象は日本のみならず、世界各国の老若男女に共通して見られるとのこと。

 

マザリーズの効果は様々で、

 

・高い声によって、より赤ちゃんの注意を惹きつけることができる

・抑揚や表情で大まかなコミュニケーションの伝達ができる

・言語力やコミュニケーション能力の発達を促す

 

など、無意識ながらも子どもの成長に欠かせない要素がしっかりと詰まっているようです。

 

子育てに関する様々なウェブサイトや書籍で「マザリーズ」を意識した喋り方が推奨されていましたが、きっと大体の人が言われるまでもなく、既にできていると思います。

 

人はもちろん、言葉の通じない動物も含めて、自分より弱い存在に対し、相手の立場や気持ちに寄り添ってコミュニケーションを取ることができる。

 

当たり前と言えばそれまでですが、ヒトに組み込まれた、”優しさの根っこ”のようなものが見えて、少し温かい気持ちになりました。

 

みなさんも、家族やお友達、ペットの動物、時にはぬいぐるみなどの無機質なものに対して、普段のご自身の声のトーンや抑揚、言い回しなどを意識してみると面白い気づきがあるかもしれませんよ。

 

ひらこ(スタッフ)

 

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