WOODY PUDDY

ウッディプッディコラム

木は家具になっても動く?

こんにちは!

ウッディプッディの 「木のマイスター」 です。

昨日の七夕さんは、どんな願い事をしましたか?

うちは、もちろん「安産祈願」です。

明日から38週に入るというに

「まったく産まれる兆候が無い」 らしく

妻が 「よっぽど、私のお腹って居心地がいいのね・・・」

と、苦笑いしていました。

さて、今回は、 「木は生きている」 といわれる理由について

お話をしたいと思います。

よく、「木は家具になっても動く」 「木は家具になっても呼吸している」

=「生きている」 といわれますが・・・

みなさん、疑問に思われたことは無いですか?

そう、実際は、生きているという訳ではないのです。

ただ、そういわれるのは、訳があって・・・

木に含まれている水分(含水率)と気候が関係しています。

あっ、ここで注意しなければいけないのが

ウレタン塗装などで木の呼吸を止めている家具は違うということです。

ここでは、ウッディプッディも仕上げで使っている

「オイル塗装を施した無垢の家具」 の話です。

ここは日本

日本では四季の変化があるため、

木の含水率が変化します。

木は湿気の多い季節には、水分を吸い膨張し、

逆に湿気の少ない季節には、水分を放出し収縮します。

これが 「木が動く」 といわれる所以です。

先人達は、

知恵で建築や家具ではこの木の動きを計算し

製作、施工をしていました。

宮大工さんなんかが、有名ですよね。

私たちウッディプッディの家具職人も家具を作る時は、

多少、木が膨張や伸縮をしても問題がないように

「逃げ」=(遊び) をつくったりして

使用に問題がないように工夫を凝らしています。

ただ、これで万全ではありません。

同じ種類の木でも含水率が違うこともありますし、

その木の個性(個体差)があります。

人が他人を見て、その人の性格など

すべてがわからないように

木も同じことが言えるのです。

また、家具を使用される環境にもよります。

たとえば・・・

冬に暖房を使い、乾燥した部屋の家具は

木に含まれる水分が減り、木は収縮します。

よって、「反る」ということが表面化する場合もあります。

こういった無垢材の特徴が欠点とばかりに思われがちですが、

裏を返せば・・・

水分を放出したり、取り込んだりするという事は

木自身に調節機能(加湿、除湿機能)があるということです。

日本の激しく変化する気候に合わせて

木が自動的に動いてくれているということは

日本の四季に合わせて自動調節してくれている訳です。

最近エアコンを買ったので、エアコンの例えで申し訳ありませんが

エアコンのエコ機能みたいなものでしょうか。

日本では「桐タンス」などが古くから重宝される理由のひとつだと思います。

それから、天然木は、そういった機能性だけでなく、

長く使用でき、味がでる素材です。

例えば傷が付いてしまったとしても、

削ればまた綺麗な状態に戻りますし、

手をかけてつくられたものであれば、

形を変えて末永くご使用頂く事ができます。

素材そのものに高級感があります。

見た目の存在感やその美しさは

ベニヤや集成材とは格段の差がありますね。

と、言っても 「なんだか大変そう?」 な天然木の家具や玩具を

ウッディプッディは、何故みなさまにお勧めするのか?

それは、子どもたちへのある思いがあるからです。

長い年月を得て、

自然から生まれた木を使った家具や玩具は

人工的な素材で出来たモノと比較すると

傷つきやすく、お手入れも多少必要かもしれません。

荒く扱えば、当然、壊れます。

それは、人と人とも同じこと。

ものを大切に扱う優しい心を育てたいのです。

自然や命の尊さを知って欲しいのです。

そして、そういったことを

お父さんやお母さん

おじいちゃんやおばあちゃんから

教えてあげて欲しいのです。

それが、私たちウッディプッディの思いです。

4年前にウッディプッディを立ち上げた一番の理由なのです。

未来を担う子どもたちへ

私たち大人が残せるもの

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「天然木」とは?「無垢材」とは?

こんにちは!

ウッディプッディの木のマイスターです。

 

今回は、ちょっと真面目に「木」に関するお話を書こうと思います。しっかりお話すると一日では足りないので、テーマに分けてお話をします。

 

今回は「天然木」と「無垢材」について。

 

家具選びの時など、みなさんよく耳にするのではないでしょうか?実は、お店の人でも誤った認識をしていることが少なくありません。

 

仕事柄、私はよく家具屋さんを見て回っています。

そこで、店員さんが合板のことを「無垢材です」と堂々と説明している場面に遭遇します。特に子どもの学習机を販売するシーズンに、頻繁に遭遇するイメージがありますね。

 

ですが実はコレ、間違いなんです。横で話を聞いていると、誤った説明をされるお客さんが不憫に思えてしまいます。

 

横から割って説明したい気持ちをぐっとこらえつつ、代わりにここで、一般的な家具によく使われる代表的な材料をあげたいと思います。

 

1)「突き板」…天然木を薄くスライスし合板の表面に貼ったもの 

「突き板」の画像一覧 (Google)

2)ベニヤ(合板)」天然木をスライスした単板を繊維方向が互い違いに直交するように複数枚を重ね、接着剤で貼り合わせ一枚の板に加工したもの

「ベニヤ」の画像一覧(Google)

3)「木質ボード」…天然木の繊維やチップを固めて板状にしたもの

「木質ボード」の画像一覧(Google)

4)「集成材」…小さい木材(5cm以下)を貼り合わせたもの

「集成材」の画像一覧(Google)

5)「巾はぎ材」…無垢板を巾だけを貼って作った広い板

「巾はぎ材」の画像一覧(Google)

6)「一枚板」…丸太から切り出したそのままの板

「一枚板」の画像一覧(Google)

 

ざっと大きく分けるとこんな感じになります。

 

「天然木」とは、書いて字のごとく天然の木材のこと。つまりこれら全ては「天然木」に分類されます。

 

無垢材」とは、一本の丸太から角材や板を直接必要な寸法に切り出したもの。先ほどの1〜6において「無垢材」に分類されるのは5)「巾はぎ材」と6)「一枚板」の2種類が該当します。

 

そして、小さな木の破片や薄い板を集め接着剤で貼りつけて大きな寸法の部材としたもの木質材料」となります。

 

無垢材の長所は、それが生きているということ。当然、寿命がありますが、数百年~千年という非常に長いもの。

 

では、なぜ木は長生きできるのか?それは、生きるための機能が単純なため単純であるが故に天候、気象条件など自然環境によって寿命が決まるのです。

 

木の「くせ」をいかし、自然に逆らわない使い方をすることが、
木を長く、上手に使うこつなのです。それを考え、活かすのが私たち家具職人の腕のみせどころなのです。

 

木が反ると書いて「板」とは良くいったものです。

 

反らない板はないんです。そして人間と同じようにどの木にも個性があり、長所短所があります。性質も木目もおとなしくて扱いやすいけど個性に乏しい優等生タイプの木材から木目はすごく美しいが、クセが強い個性派までさまざまです。そこが木の難しいところでもあり、人と同じように興味がつきないところです。

 

木は成長する過程で、天候の変化など様々なことが起こります個体差があるので、同じ木目は二つとしてありません。世界にひとつだけの家具となります。

天然素材を、人の手で作っていることから精密さ・均一性を求めることが難しく、交換をご希望になられてもご要望をお受けできない場合があります。

 

限りある自然の材料を大切に使うということからもご理解頂けますようお願い致します。

 

そんな願いもあり、今回は「天然木」と「無垢材」についてお話させて頂きました。未来を担うこども達に木のぬくもりを伝えたいのです。それが、WOODY PUDDYの願いです。

 

宜しくお願い致します。