WOODY PUDDY

ウッディプッディコラム

【パパ育休 #3】生後1ヶ月の娘との過ごし方

こんにちは。営業課長の進藤(育休中)です。

娘が誕生してから、そしてぼくたち夫婦が「親」という

あたらしい世界に足を踏み入れてから、1ヶ月が経ちました。

数々の初体験と、極度の寝不足に戸惑う毎日。

しかし、夫婦2人で育休を取得できたからこそ、

一番大切な時期に心と時間の余裕を持って過ごすことができています。

誕生したばかりの子どもは、まだ何もできない非力な存在…。

どこかでそんな風に思っていましたが、1ヶ月間生活をともにするうちに、

非力どころかものすごいエネルギーで日々成長を遂げていることを、

身をもって実感しました。

1. 触れる時間が、子どもの心を育てる

生まれたばかりの赤ちゃんの五感で、

いちばん初めに発達する感覚はなんだと思いますか?

正解は、「触覚」です。

まだ体温調整をすることはできませんが、

周囲の温度の変化や、ものの感触はしっかりと認識できます。

そして、温かいものや柔らかいものなど、

心地よいものに触れると、

赤ちゃんの脳内で「オキシトシン」と呼ばれる

ホルモンが分泌されます。

オキシトシンは別名「愛情ホルモン」「幸せホルモン」

と呼ばれ、安定した情緒の形成に不可欠です。

喜びや安心を感じるほど、オキシトシンが分泌されやすい

脳に育ち、ストレスへの耐性や、良好な人間関係の構築など、

その後の人生に大きく影響します。

特に生後1年は、脳がもっとも発達する時期。

この時期にしっかりとオキシトシンを分泌させるためには、

肌と肌で触れ合うスキンシップが一番大切です。

それに、お父さんお母さんだって、

赤ちゃんに触れる時ほど幸せな時間はないですよね。

もしかすると、娘以上にぼくたち両親の方が

たくさんオキシトシンをもらっているかもしれません(笑

2.言葉が分からなくたって、目を見てたくさんお話ししよう

赤ちゃんは、「触覚」についで「聴覚」も

しっかりと発達しています。

時々、お母さんのお腹の中でいろんな音が

聞こえたよ、と言う子もいますね。

聴覚は胎児の頃から発達する器官で、

生まれた頃には微妙な音の違いも

しっかりと聞き分けることができます。

言うまでもなく言葉の意味は伝わりませんが、

その背景にある思いはしっかりと伝わります。

先ほど述べた肌のスキンシップと同じく、

声をかけることによっても、赤ちゃんは

安心を感じることができます。

赤ちゃんへ声かけをするときは、

1. 少し高めの声で

2. ゆっくり

3. 抑揚をつけて

4. 言葉に合わせて体に触れる

この4つを大切にしています。

まぁ、大抵の場合、赤ちゃんに

話しかける時って、自然とこうなりますよね(笑

加えて、ぼくは娘に話しかけるとき、

なるべく正面から顔を合わせて、

目を見て話します。

触覚や聴覚に比べて発達の遅い「視覚」ですが、

それでも、視覚的なコミュニケーションも

軽んじてはいけません。

初めの1ヶ月は20cmほどの距離がぼんやり見える程度。

なので、ほどほどの距離で、

顔を見ながら話をしてあげましょう。

人の顔は、特に興味を引くようです。

いつも見る顔=安心できる人と認識したり、

お父さんやお母さんの違いが徐々にわかったり。

初めはキョロキョロと視線が定まらなくても、

少しずつ自分の意思で見る対象を認識し、

じっと見つめることができるようになります。

3.お家探検で、いろんなものを見聞きしよう

「触覚」、「聴覚」、「視覚」を使った複合的なコミュニケーションは、

お散歩がぴったり。とくに僕が実践しているのは、そこらじゅうを歩きながら、

色々なものを言葉で表現することです。

例えば、家の中。

私たちにとって見慣れた風景も、赤ちゃんにとっては探検そのもの。

抱っこしながら、あちこちを歩き回ります。

台所の小川、トイレの泉、お風呂の滝、物置ジャングル…。

それぞれの場所で、どんなものがあるか、どんな音がするのか、

言葉にしたり、音を出したりしながら、コミュニケーションをとります。

ちなみにうちの娘のお気に入りは、お風呂場やトイレ。

水の流れる音を聞くと、いつも落ち着いた様子を見せてくれます。

というわけで、生後1ヶ月間の娘との生活を振り返ってみました。

親のちょっとした心掛けが、子どもの成長を大きく助ける

ということを、改めて実感できますね。

しかし、常に良い行動をと意識すぎるあまり、

お父さん・お母さんが疲弊してしまっては本末転倒です。

そもそも、自分の子どもに対する愛情を持ってさえいれば、

自然と子どもにとっては安心できる時間になるもの。

子どもだけでなく、親子一緒に感じる幸せこそ、

何よりもの宝物です。

みなさんのご家庭では、生まれたばかりのお子さんとの時間は

どんな風に過ごしていますか(いましたか)?

おまけ

手作りのメリーで一緒に遊ぶぼくと娘。

軽くて安い「おはながみ(薄葉紙)」で作りました。

常に一定のリズムで動かすより、

うちわなどで不定期に動かすと

「うごいた、うごいた!」と、

足をバタバタして楽しそうに反応します。

娘の好みを探るため、色々なメリーを試行錯誤で

作っていますが、妻の方が完成度が高いです。

ぼくの手作りメリー
妻の手作りメリー

進藤(スタッフ)

ウッディプッディの営業課長。現在は育児休暇でお休み中。

【パパ育休 #2】コロナで再認識した、夫婦揃って育休を取ることの大切さ【スタッフブログ】

しんどう課長の育児日記(ウッディプッディ)

しんどう課長の育児日記(ウッディプッディ)

みなさんこんにちは。

営業課長(育休1ヶ月目)のしんどうです。

 

梅雨らしい天候が続きつつ、晴れた日は夏の到来を思わせるような暑さになる日も増えました。

 

どうか、熱中症などの体調管理に気をつけてお過ごしください。

 

里帰りしない、子育てをゼロから共有する夫婦2人のダブル育休

 

つい先日、国会で「改正育児・介護休業法」が可決されました。

 

これは男性の育休取得率を2025年までに30%まで引き上げることを目標に掲げたもので、特に注目を集めた内容は「企業は男女問わず社員に育休の意思を確認する義務がある」というものです。

 

合わせて、来年2022の秋頃には、男性にも最大4週間の産休が取得できる「男性版産休」の施行が想定されているとのこと。

 

うーん…。確かに、子育ての環境向上にとって着実な一歩ではあるかもしれません。ですが内容を見る限り、最終的な判断は企業に委ねられるため、全ての夫婦がしっかりと育休を取得できる…というわけではなさそうですね…。

 

現時点ではまだまだ、男性の育休取得率は低く、十分な子育ての環境が整っているとは言えません。その状況に輪をかけて、現在世界に蔓延するコロナは、子育てにも大きな影響を及ぼしています。

 

例えば「里帰り出産」もその一つ。出産前後で実家のサポートがあるなしでは、雲泥の差。近所ならまだしも、実家から遠く離れて暮らしている家庭にとっては、サポートが非常に限られてしまいまいます。

 

かくいう私たちしんどう夫婦も、実家はいずれも遠く離れており、この状況下ではとても里帰りはできません。両親は齢70を超え基礎疾患を持つため、ただでさえ体力がない中、コロナ感染のリスクも高めるようなことはできません。

 

なにより、おじいちゃんおばあちゃんに孫を抱っこさせてあげることもできない悔しさから、ただただ歯痒い気持ちが募ります…。

 

しかし、コロナになる前から「夫婦揃って育休を取得しよう!」と決めていたので、コロナによるさまざまな影響は受けているものの、しっかりと対応しながら子育てに専念することができてい流ように思えます。

 

もとより「妊娠、出産、育児まで、ゼロから二人で共有したい」という妻の強い要望があったため、コロナの産むに関わらず、2人で子育てに取り組む心構えができていました。むしろコロナによる様々な影響を目の当たりにするほど、夫婦でしっかりと育休を取り、力を合わせて子育てに専念することの重要性を再認識できています。

 

もし妻だけの産休を前提としていたら、コロナによって実家のサポートも受けられず、また私も子育てに十分な時間を割くことができず、妻と子どもへの負担が今よりずっと大きなものになってしまっていたのかもしれません…。

 

しかし、現にそのような状況下で子育てに奮闘する方々も、決して少なくないはず…。たとえコロナがあろうとなかろうと、1日も早く、男女分け隔てなく子育てに専念できる環境が整うことを願うばかりです。

 

会社では「おもちゃコンサルタント」という資格を生かし、保育やおもちゃのプロとして業務に携わってきた私ですが、こと自分の子どもとなると、一人の「パパ初心者」に他なりません。

 

妻を支えるために取得した育休のつもりが、もしかしたら僕が助けられてばかりになってしまう…なんてことにはならないよう、親子で一緒に頑張ろうと思います!

ライター:しんどう(スタッフ)

ウッディプッディの営業課長。おもちゃコンサルタント。2021年5月、第一子の誕生と同時に男性社員として初の育児休暇を取得。初めての子育てと育休についてつづっています。

新米おもちゃデザイナーの先生は、一歳の子どもたち?『はじめてのつみき おとつむ』開発ウラ話

 

 みなさんこんにちは!ウッディプッディのおもちゃデザイナー(育休中)の山本です!

 前回は初めてのスタッフブログで、ただの自己紹介ながら緊張して書きましたが、たくさんの方にお読みいただけて、とても嬉しいです!

 2回目となる本日は、ウッディプッディの大人気商品『おとつむ』が誕生した舞台裏を、ちょっとだけお見せしたいと思います。

初めてのおもちゃ作りは「音の見えるつみき」

https://www.youtube.com/watch?v=OwLZWj3ymCE

 このプロジェクトを担当したのは入社して間もない頃でしたので、先輩方のサポートなしでは到底成し得ませんでした。とにかく必死になって作っていたことを覚えています。

 おとつむを企画してた2016〜2017年当時は、小さなお子様向けに、振ると音のなるつみきが流行っていました。つみきの中が空洞になっていて、振ると「カラカラ」と可愛い音がするものが主流ですね。

 つみきが遊べるようになる1歳前後の子どもは急速に五感が発達する時期で、個人差はあるものの、特に音への関心が強くなる時期です。自分で掴んだり振ったりと、五感をフル活用する遊びは、子どもたちの成長に欠かせません。

 「音がするつみきはたくさんあるけど、みんなにもっと楽しんでもらうにはどうしたらいいだろう…?」

 「つみきは大きくなるまでずっと遊べるおもちゃだから、丈夫で長く遊べる方が親御さんも安心できるだろうな…」

 おもちゃデザイナーとして駆け出しの私にとって、おもちゃ作りは楽しい反面、乗り越えなければならない課題がたくさんでした。

 そんな中、ついに辿り着いた一つのコンセプトが「音の見えるつみき」でした。振るとつみきの一部が動いて、木のおもちゃならではの優しい音とともに、見た目の変化も楽しめます。触覚と聴覚に加えて、視覚で楽しむ要素が増えることで、もっと夢中になって遊んでもらえるのでは…?

 さっそくサンプルを作り、実際に小さなこどもたちに使ってもらうことに。結果は…、思った通り!音だけのラトル(振ると音がするおもちゃ)に対して、音の発生源が目で見てわかるラトルの方が、より夢中になって遊んでいました。

こどもたちが教えてくれた、おもちゃの「色」の大切さ

 

 この時、私たちが気づかなかったことをもう一つ、子どもたちが教えてくれました。それは、子どもたちは音より先に「色」に関心を示すことです。

 「おとつむ」はカラフルで可愛らしいつみきですが、当初はむしろ塗装を施さず、ナチュラルな木の見た目を活かしたおもちゃにするつもりでした。ナチュラルなつみきは、イメージに囚われず自由な型を作れる上、好みに左右されにくいので、当然これがいいだろうと思っていました。

 しかし、実際にそのおもちゃで遊ぶ子どもたちは、塗装のないつみきよりも、塗装のあるつみきの色に反応し、そこから掴んだり、振ったりと、本来の遊びに入っていきました。いくらつみきに工夫を重ねても、子どもたちに興味を持ってもらわないことには、なんの意味もありません。

 モニターの子どもたちから多くのことを学びながら改良を重ね、2017年9月、「はじめてのつみき おとつむ」として、私の作ったおもちゃが初めて世に出ました。 

 

お母さんになって感じること

 発売から3年以上過ぎ、今では多くのお客様にお楽しみいただいています。中には、遊んだ感想や気になった点などをレビューに丁寧に書いてくだるお客様も多く、とってもありがたいです…。

 そして何より、娘さん・息子さんが「気に入って毎日遊んでいますよ!」なんて素敵な言葉をいただくと、もう…感無量です。

 今だからおはなしできますが、実は発売直後はあまり売れ行きが好ましくない時期もあり、「ダメだったかな…」と焦る時期もありました。しかし、徐々にたくさんの方にご購入いただき、ご感想やレビュー、SNSでの投稿も増えていき、今では「開発して本当に良かった!」と感じています。

 そして母になった今、おもちゃの安全性や、発育に応じた工夫のありがたみを実感できるようになりました。大きなつみきなら早いうちから遊べるので、安全で長く遊べるものほど、愛着が湧いてきます。世の中には魅力的なおもちゃがたくさんありますが、たくさん買うと家の中が狭くなってしまうし、決して安いものではないし、子供にも一つ一つを大切にしてほしいので、「おとつむ」のように、一つのおもちゃでも色々な楽しさが含まれているとありがたいです。

 7か月になる息子くんと遊んでいると、やっぱり木玉が中に入っていて見えないラトルよりも、外にカタカタなるパーツがついていたり、くるくる回る仕掛けのあるラトルの方が食いつきがとてもよく長い時間遊んでいます。

 「やっぱり見える方が楽しいんだ〜」と眺めている時、ふと「私が作ったおとつむ…渡したらどんな反応するかな…?」という思いが浮かびました。

 というわけで、次回は「お母さんが作ったおもちゃを、実の息子くんに渡したら楽しんでもらえるのか!?」といった感じのテーマで書いてみたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

「はじめてのつみき おとつむ」

1歳頃から楽しめる「ふる」「ならべる」「つむ」遊びはもちろん、少し成長してからは「はめる」「形作り」「ごっこ遊び」もOK。小さな頃から、大きくなるまで、長く安心してお楽しみいただけるつみきです。

ご購入はこちら

ライター:やまもと(スタッフ)

ウッディプッディーのおもちゃデザイナー。現在は育児休暇中。

子どもの言い間違えを訂正する前に聞いてほしい「たった1つ」のこと

 2018年にある教育研究機関が小学生を持つ親に対して《自分の子供はどんな風に育ってほしい?》と調査したところ、50%以上の親が「思いやりのある子」と回答しました。次いで、「周りから好かれる子」「友達の多い子」など、全体的に良好な交友関係を築ける人間性が過半数を占めています。

 このように、昨今は他者とのコミュニケーションが重視される傾向があります。「他者」と言っても、コミュニケーションが始まるのは幼稚園や保育園ではありません。お父さん、お母さん、祖父母、兄弟姉妹など、生まれてから外に出るまで接する家族との時間が、その子どものコミュニケーション能力の基礎を築くと言っても過言ではありません。

 そんな親子のコミュニケーションに言及する様々な本や意見は世間に多々ありますが、今回私がみなさんにお伝えしたいのは、このたった1つだけのことです。

 それは「赤ちゃん言葉や言い間違えをすぐ訂正・否定しないであげてほしい」ということです。

 例えば、お子さんが人参のことを『ニンニン』、とうもろこしを『とうもころし』と言い間違えたときに、

「ニンニンじゃないよ、ニンジンだよ」

「とうもころしじゃなくて、とうもろこしでしょ!」

と、すぐに訂正することが多々あるかと思います。

 「正しく言葉を使えるようになってほしい」「将来この子が言い間違えて恥をかくかもしれない」そんな心配が頭をよぎる気持ちはとてもよく分かります(何を隠そう、上の2つは実際に私が自分の子どもに言ったセリフそのものだからです)。

 しかし、どうかその気持ちをぐっと堪えて、すぐさま否定することをちょっとだけ我慢してください。

 なぜなら、子どもにとって大好きでかけがえのないパパとママとのコミュニケーションは、私たち大人が思う以上に大切な時間なのです。そこで、頑張って覚えた言葉や表現を「それは違う!」「こう言いなさい」と、つど訂正されることによって、楽しい時間は一転、間違えたら怒られる、苦痛の時間となってしまうからです。

 しかし、いつまでも間違えたままというわけにも行きません。そんな時は、訂正や否定の代わりに、正しい表現で返答してあげましょう。先程の例の場合であれば、

「ニンジン、おいしそうだね〜!」

「ママ(パパ)にも、とうもろこしちょうだい!」

 こんな感じで全然OK!親との会話の楽しさが損なわれない上、その時間の中で徐々に正しい表現を身につけることができます。

「お話しするって楽しいな!」

『もっとお話ししたいな!」

 「コミュニケーション能力」なんて堅苦しい表現では難しく聞こえてしまうものの、詰まるところ子ども自身が他者との関わりを「楽しむ」ことが、冒頭で書いた「思いやりの心」を育てるなによりものエッセンスになります。

 そして、そのためには私たち大人にとっても子供との会話を楽しむ気持ちが欠かせません。先程あげた例の通り、私も自身の経験を振り返って「もっとこうすればよかったな」と思うことが多々あります。

 きっとこれを読んでくださる方は、言われるまでもなくお子さんとの日々を楽しく過ごせていらっしゃると思いますが、時々「言い方をすぐに否定していないかな」と意識していただけたら、嬉しいです。

ライター:藤野ゆか

2006年から7年間ベビーマッサージ資格スクールを運営、2013年からは抱っこセミナー、ママ起業セミナー、SNS活用セミナーなど全国で開催。
2017年から『抱っこ育児コミュニケーター講座』を開講し、抱っこ育児を伝える講師を育成中。また2020年より『スマホひとつで動画編集講座』を開講、毎回満席となっている。

「学ぶ」の語源は「真似ぶ」?おままごとは”マネ”が豊富な学びの宝庫!

 

 みなさんは、なにかを「学ぶ」とき、どんな行動をとりますか?

 

 参考書を買って知識を取り入れる、アプリで発音の練習をする、Youtubeでプロの動画を見る、習い事をする…など、現代は多くの学習手段がありますね。

 

 しかし、いつの時代でも変わらない「学習」の本質をご存じでしょうか?答えはとってもシンプル。「真似」です。そして、これは大人だけでなく、生まれたばかりの子どもたちにとって非常に大切な習慣なのです。

 

「マネして学ぶ」は人間の体に備わった機能

 

 【ミラーニューロン】という言葉をご存じでしょうか。これは二十数年前に解明されたヒトに備わる脳機能の一つで、「他人がとった行動が、あたかも自分がとった行動かのように体が反応する」というもので、別名「ものまね細胞」とも呼ばれています。

 

 例えば、赤ちゃんには「言葉を話す」ことや、「感情を理解する」ことはできません。ですが、日々大人たちの行動や表情を見ながら育つうちに、少しずつ言葉が話せるようになったり、相手の感情を理解したりすることができるようになりますよね。

 

 「学ぶ」の語源が「真似ぶ(まねをする)」であるように、「マネ」とは学習に大切なもの、いや、学習そのものと言えます。

 

おままごとは「真似=学び」の宝庫!

 

「もうすぐできますよ~!」「ふ~ふ~しましょ!」

 

 わが子がおままごとのときに言うセリフは、お母さんである私の日常的な発言がそのまま反映されています。おままごとに限ったことではありませんが、日常的に目にする他人の行動を思い起こしながら遊ぶおままごとは、まさに「真似=学び」の宝庫です。

 

 周りの大人たちのように行動することは、子どもにとっては想像以上にワクワク・ドキドキするとてもエキサイティングな時間です。みなさんが子供の頃、お母さんがやお父さんがすることを、自分も真似してみたり、調理道具などを自分で使うときにドキドキしませんでしたか?きっと、お子さんも、そんなドキドキを感じながら、真似をしたり、遊んだりしているはずです。

 お子さんと一緒に遊ぶ際は、自分も子供の頃に戻った感覚で一緒に過ごすと、お子さんがどんなことにドキドキしながら過ごしているかが、よく見えてくるかもしれません。

 

真似は動作だけでなく、感情の豊かさを育てます

 

 「ありがとう!」「美味しい!」など、感情が反映された言動や行動は、子どもたちの情緒を育むうえで大切な要素です。「こういう時は嬉しいんだ!」「こういうことをすると、悲しかったり、イやな気持ちになるんだな」と、たとえ本人が無意識でも、大人の感情の変化を子どもたちはしっかり観察し、そして自分に投影しながら、様々な感情を学んでいきます。

 

 特に、自分がしたことで「誰かに喜んでもらえる」という経験は、老若男女問わずとっても嬉しい瞬間だと思います。おままごとは真似を通して多くの学びを習得できる時間ですので、ぜひお子さんに「誰かのために行動する」喜びを実感させてあげてください。

 

 料理のおままごとの時なら、ご飯やスープをよそってもらったときに「ありがとう!美味しそうだね!」「いただきます!」という、ごく自然な会話でも十分お子さんには喜びが伝わると思います。そんな時、心は幸福感に満たされ、穏やかな心が育まれ、おままごとの中だけでなく、実際の生活でも大らかな気持ちで過ごすことができると思います。

 

想像しながら真似る行為は、やがて創造する力になる

 

 昨今、よく子どもたちには≪創造する力≫が大事といわれることが多いように思えます。

 

 ですが、冒頭でご紹介したミラーニューロンのように、これはもともと子どもたちに十分備わっている能力なので、大人が一から十まで準備をしなくても、自然と育まれるものなのです。

 

 遊びの中で、そして日常生活の中で、「今この子はどんなことを見て、どんなことを思っているんだろう?」「あのお鍋をかき混ぜながら、あの子の目にはどんな料理が映っているんだろう?」「そもそも、料理じゃないのかも?」と、お子さんが頭の中でどんな世界を繰り広げているかを考えながら、観察してみてください。

 

 大人にとっても、想像する時間はワクワク・ドキドキがあふれていて、今まで気づかなかったお子さんの感性が見つかるかもしれませんよ!

 

今安 志保 Shiho Imayasu

ピアニスト/脚本/ラジオパーソナリティ
脳科学的根拠と⼼理学的根拠を得意の⾳楽学で紐解き、38 年1万5千組以上の親⼦に対 して“笑顔の解決”を促してきた実績より、“⾚ちゃんの笑顔ソムリエ”の称号を授与される。⾮認知能⼒を育む『啓育』の実践者として、胎児から始まる乳幼児教育の第⼀⼈者。

【おもちゃデザイナー子育て】#1 おもちゃデザイナーお母さんになる【新米ママ】

ウッディプッディコラムをご覧いただいているみなさま、初めまして!

ウッディプッディで商品企画を担当している山本多代子と申します。

現在は6か月になるわが子とともに育休中なのですが、本日より時々、スタッフブログを書かせていただくことになりました。

私のブログでは、育休中の子育てのことに加えて、デザイナーの立場から、あんな商品やこんな商品の開発秘話などを、みなさまにこっそりお伝えしていきたいなと思っています。

今日はその第一回目として、わたくし山本について、カンタンに自己紹介をします!

昔から絵を描いたり紙で何かを作ったりするのが大好きな子どもだった私が、おもちゃのデザインを好きになったのは、専門学校の課題で取り組んだことがきっかけです。

その課題ではクレヨンやブロックなどを作成したのですが、おもちゃ作りを通して「子供の発想力ってこんなに自由で面白いんだなぁ~!」と感動したことを今でも覚えています。

実際に保育園へお邪魔して子供たちと一緒に遊んだり、卒業制作展で私のブロックモデルで小さいお子さんがずっと真剣に遊んでくれている様子を見たりするうちに、

「デザイナーになって、もっとたくさんの子どもたちに喜んでもらえる素敵なおもちゃを作りたい!」

という思いが募り募って、おもちゃデザイナーになることを決心しました。

学生時代からおもちゃに興味はあったものの、その頃は新卒でおもちゃデザイナーの求人はなかったため、まずは経験を積むために、学校求人にあった大阪の化粧品会社へ就職しました。

その後、今の旦那さんと一緒に住む事になり、兵庫で転職先を探している時に、たまたまウッディプッディに出会いました。

木製玩具に特化していて、とても温かみがあって素敵な商品ばかりだったため、学生時代からの憧れもあり、「ここでおもちゃを作りたい!」と思い、面接に臨みました。

昔からおもちゃ作りの仕事に対する思いが人一倍強かったこともあり、入社が決まった時は旦那と2人でとても喜んでいたことを覚えています。

入社してからこれまでに、「おとつむ」「さかなつリバーシ」「スウィーツセット」「ウッディカメラ」などを担当してきました。

企画開発の業務は、市場のおもちゃの研究から新規・リニューアル商品の企画、おもちゃの設計、イラスト、パッケージのデザインなど、おもちゃ作りに関わる全ての作業を行います。

「おもちゃのデザイナーってとにかく楽しいんだろうなぁ!」と思い入社しましたが、実際は苦悩苦悩の毎日でした…。

小さいこども達に安心して遊んでもらうために、おもちゃには数々の決まりがあり(玩具基準ST)、これを守りつつデザインも可愛くして…できる限りお求めやすい価格にもしたいからコストも抑えて…こども達が喜んでくれるデザイン…と、悩みに悩みながら、一つ一つ商品を作っています。

そんな苦悩の連続の末に生み出されたおもちゃですが、お客様に買って頂いて、「子どもたちが楽しく遊んでいます!」などの感想を頂くと、「頑張って作ってよかった~!」と苦労が報われます。おもちゃデザイナーとして一番嬉しい瞬間ですね。

時々、インスタで自分の作ったおもちゃで遊ぶお子様たちの写真を見つけては、毎度ニヤニヤとしています♪

そして入社して4年半、ついに私も一児の母になりました。

よりたくさんのお客様に遊んでもらうことはもちろんですが、これからは息子くんに私がデザインしたおもちゃや手作りのおもちゃで遊んでもらう事が何よりもの楽しみです!

息子くんはおもちゃを気に入ってくれるだろうかと、ドキドキします(笑

これから息子くんがおもちゃとどう接してくれるのか今から楽しみです!

長々とお付き合いありがとうございました。

こんな新米ママですが、今後ともどうぞよろしくお願いします!

この記事を書いた人:山本多代子

ウッディプッディでおもちゃデザイナーを担当しています。2020年10月より育休中をとり、初めての子育てに奮闘中です。担当した主なおもちゃ:おとつむ、スウィーツセット、さかなつリバーシなど。