WOODY PUDDY

ウッディプッディ物語⑦ 決断の10月、覚悟のとき

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決断の10月、覚悟のとき

オープンまで、もう後がない。
10月末までに発注を終えなければ、
1月初旬の船積みに間に合わず、
商品が届くのは1月20日を過ぎてしまう。

生産に残された時間は、わずか2か月。
決断の時が来た。

玩具と家具を合わせて発注金額は約2,000万円。
「本当に売れるのだろうか?」
「もし在庫の山になったらどうしよう…?」

夜、静かなオフィスで、
ひとり電卓を叩く音だけが響いていました。

内装工事は少しずつ形になってきたものの、
問題は次々に押し寄せます。

商品の検品は、中国駐在員に任せることにしました。
しかし、彼には玩具の経験はあっても、家具の経験がない。
「家具はどうする?」
その不安が胸に重くのしかかります。

結局、家具経験者の採用を決断しました。
日本で2名、中国で3名。
合わせて5名の新しい仲間を募集することに。

けれど、新たな疑問が浮かびます。
日本で採用した2人は、本当に中国勤務を引き受けてくれるのだろうか?
言葉の壁は? 通訳も必要になる。
気づけば、経費は当初の見積もりをはるかに超えていました。

聖書にはこう書かれています。

「塔を建てようとする者は、まず費用を計算しなければならない。」

まさにその通りでした。
予想外の出来事が次々に起こり、
山のような課題が目の前に積み重なっていく。

それでも、私たちは立ち止まりませんでした。

恐れよりも、信じる気持ちを選ぶ。
迷いよりも、前に進む勇気を選ぶ。

そう――前進あるのみ。

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